2015年から開発が始まったAlmere Poortに住んでいる友人に会いに行った。同じような雰囲気の建物が並び、圧巻な景観だった。ブルックリンをイメージしたストリート、ドイツをイメージしたストリートなどテーマに沿って開発がされている。
街全体では統一感があるが、建物ごとに建売、高級賃貸、注文住宅、ソーシャルハウジング、障がい者用などに分かれているそうだ。
ビーチもないなら作ってしまおうと、湖をビーチにして富裕層の別荘地域としても開発された。高層マンションの名前が、リオデジャネイロ、サンフランシスコ、ケープタウンなど。「私、リオデジャネイロに住んでいるの!」と言いたいがための名称!?
駐車場も地下にあり、地元の建設に携わる友人のお父さんに聞くと、排水システムがあるので、地下を掘って駐車場を作っても問題なしとのこと。この新しい開発エリアは太陽光パネルほぼ100%設置されている。
もともと、アルメーレは干拓地で、約40年前から人が住み始めた地域。その多くがアムステルダムからの移住者だったという。アルメーレはAlmere Poortをはじめ今なお拡大を続けており、ポート、セントラム、ノースなどの区分の中にクオーターを設け、ミュージック、ハーブなどクオーターごとにテーマがあり、そのクオーターのテーマに応じてストリートの名前が決まる。ハーブクオーターにSojastraat(大豆ストリート)があったのは興味深い。ジャガイモの品種名もそうだが、テーマに沿って名前をつけるのがオランダ流だろうか。
そんなアルメーレの「自然」であるジャングルとバイオダイナミクス農場(牛舎のみ)をちらりと見てきた。ここはシティ・ファームと呼ばれるところで、なんと210haでバイオ・ダイナミクスでタマネギ、赤ビーツ、エンドウ豆、キャベツ、牛、そんなアルメーレの「自然」であるジャングルとバイオダイナミクス農場(牛舎のみ)をちらりと見てきた。
ここはシティ・ファームと呼ばれるところで、なんと210haでバイオ・ダイナミクスで穀物(スペルト小麦、大麦、オート麦、小麦)を中心に、タマネギ、赤ビーツ、エンドウ豆、キャベツなどを栽培し、肉牛も肥育している。ほとんどが缶詰原料用で、豆とエンドウ豆は瓶詰めまたは冷凍、カボチャは離乳食、白キャベツはザワークラウト、タマネギも瓶詰め用らしい。ニンジンとビーツの一部が生鮮市場向けである。 スーパーマーケットではオーガニックブランド、健康食品店ではDemeter ラベルで販売されている。
しかし、アムステルダムはもちろんのこと、どこの地域にいっても大規模開発がされており、農地が宅地へと変わっていた。「誰が引っ越してくるのか」と問うと都会に住んでいるオランダ人だと言う。
外国人や移民、難民受け入れで、アムステルダムをはじめ都市部では住宅不足が続いている。そのため、住宅価格の上昇で住むことが難しくなっている。そういえば、2016年の時点でアムステルダムに住んでいた友人たちのうち、オランダ語を第一言語とする人はみな郊外へ引っ越していた。
それに伴い農地価格も著しく上昇しているのだ…。