ある品種は長く愛され、またある品種はひっそりと姿を消す。 それは運命というにはあまりにも偶然である。
誰かの記憶に残りたくて、誰かの食卓に生きたくて、芽吹く命はみんな違うかたちをしている。多様であることの痛みを知りながらなお、ヒトもジャガイモも違うことを選ぶ。その姿は重なり合う。
土の匂いのするやさしい世界がヒトとジャガイモの物語を静かに紡いでゆく。
そんなジャガイモの物語を品種で紡ぐ者と、品種をもとに小説を綴る者とが出会い、つながることで新たな物語が始まる。
雑談場所:株式会社ジェーピーシー本社(東京都)
”「たかが芋だけど、されど芋」、芋の個性と人それぞれのチョイスがある。“

―ひじきさんがジェーピーシーさんに献本された本について教えてください。
雲型ひじき(以下ひじき)はじめまして。今回献本させていただきました『土の中からホクホクと じゃがいも文芸アンソロジー2』は、15人に色々な視点からジャガイモの話を書いてもらった同人誌です。
私はジャガイモの品種にまつわるストーリーが好きです。この本にも、昔の品種から最近の品種まで45品種のジャガイモが出てきます。この本は、シンシアから始まるんですけど、私が初めて家庭菜園で作ったジャガイモがシンシアだったんです。
株式会社ジェーピーシー取締役営業部長 宮﨑洋平(以下宮﨑)シンシア!それもまたすごいですね。
ひじき 思い入れのある品種なんで、冒頭に入れさせていただきました。
株式会社ジェーピーシーマネージャー 太田鉄也(以下 太田) ありがとうございます。
ひじき もともと全然家庭菜園とかしていなかったし、植物にそこまで興味がなかったんですけれど…。ジャガイモの小説を書くにあたって、自分で育てて食べないとわからないなって思って。たまたま実家の母親が畑を持ってたので、「ジャガイモ育てたいんだけど、種イモ買ってやってくれない?」って口説き落としたところ、ホームセンターに行って、種イモを買ってきてくれました。母親がたまたま気になった品種がシンシアっていう聞いたことない品種だったところから始まりました。
―なぜジャガイモがテーマの小説だったのでしょうか。
ひじき 同人誌に小説を書くのが趣味で、これまでも食べ物が出てくる小説を書いてきました。そういう小説って頒布イベントがあって、その後に打ち上げを仲間同士でやるんです。打ち上げ会場ってフライドポテトがあるお店が多いんですけど、そこで「じゃあ次の小説は…そこにあるフライドポテト!お芋で書いてよ!」って先輩に無茶ぶりされて。「わかりました」って言って、ジャガイモのこと調べ始めたのがきっかけでした。
宮﨑 そこから品種にはまっていったんですね。
ひじき シャドークイーンとか、今まで知らなかったかっこいい名前の品種とか、知らない形や色とかの品種があって。ジャガイモって面白いんじゃないかなっていう。普段食べてるものとは違うものがいっぱいあるのを知れたところから、ジャガイモにハマった感じですね。
宮﨑 なるほど。ジャガイモはジャガイモというよりは、男爵芋があってメークインがあって。一般の方も知ってる品種が流通しているので、やっぱり野菜の中では品種にこだわってる品目の一つかなって思うんですよ。そういう意味で、品種に着目していただけるっていうのは、我々業界としてはありがたい話です。色々な個性があって、品種も生き物ですからね。
ひじき そうですよね。
宮﨑 「たかが芋だけど、されど芋」、芋の個性と人それぞれのチョイスがある。たくさん知ってもらうことが、本当は我々としても一番願うことではありますけどね。
ひじき 私ももっと知ってもらいたいなと思って。やっぱりキタアカリ、インカのめざめまではスーパーにも並ぶんで、ジャガイモに詳しくない友達も聞いたことある、食べたことあるって言うんです。それ以外となると、なかなかスーパーには並ばない。直売所とかに行かないと面白いジャガイモに出会えないので。もっと色々あるし、味も違うし、形も違うんだよっていうのを知ってもらいたいのもあって、小説では擬人化っていうジャガイモをキャラクターに例えて小説を書いています。
―品種をキャラクター化する時にどの要素に注目しているんですか。
ひじき 名前に引っ張られることが多いですね。インカレッドとかインカパープルとかあると「あ、戦隊ものだな」みたいな。インカレンジャーっていうのがあったりとか。
あとは品種の特性です。男爵芋って名前だと、男性のように思われますが、品種の特性を調べると、お母さんにはなれるけど、お父さんにはなれない優性不稔なんですね。てことは、男じゃなくて男の格好をしてる女の人だみたいな着想を得て、男装の麗人みたいなイメージから小説を書くこともあります。
”品種って、新しいものこそ日の目を見ていないので。むしろ遡りながらこれから歴史を刻んでいかないといけない。”

―固めとか特性よりも名前とか遺伝的形質みたいなところなんですね。
ひじき でも性格を考えるときに、やっぱりしっとり系とほくほく系だとちょっと性格が違うかなみたいなのは、判断要素にはしてます。全部は入れられないんですけれど。
宮﨑 その点で言うと、太田は親子の関係、よく覚えてるんですよ。お馬さんと一緒ですよね。血筋っていうものの中に、生まれた子供に特徴が出ます。
品種を広める意味での知識っていうのは、我々はそこまで頭を入れながら、この特徴は親がこうだったからこれだよねみたいな。
ひじき そういう意味では、親のいいところを継ぐための育種目的がちゃんとしてて、それがちゃんと継がれてる。フライドポテト目的とか、ポテチ目的とかがちゃんと引き継がれてる子や親の特性を引き継がれてる子を見るのは楽しい。
馬と一緒というところで、「ウマ娘」というアニメやゲームが今ちょっと流行ってます。実際の競走馬を女の子に見立てて、レースで走ってという歴史を踏まえたアニメがあるんですけど。それをジャガイモでやりたいなって考えています。芋娘をやりたい。ジャガイモにはちゃんと歴史があって、皆さんが育てて繋いできてくれたストーリーがあるので、なんかそういうのでもっといろんな品種知ってもらえないかなって。
宮﨑 馬は実績があるじゃないですか。オグリキャップから始まってオールドファンがいらっしゃって。でも品種って、新しいものこそ日の目を見ていないので、むしろ遡りながらこれから歴史を刻んでいかないといけない。
”シンシアは女性的でしっとり系、ミステリアスなイメージ”

―ちなみにみなさんが好きな品種というか推し品種はありますか。
宮﨑 難しいんですよね。食べるもので考えるのか、自分が作ってお金儲けしようと思うのとか、扱いやすものか。あと今、仕事してて欲しいものを念頭に置いちゃったり。まあ年中にジャガイモのことを考えてるので。贔屓目なしで、食べるんだったらシンシアです。思い出もあるのはあるんですが、ポテサラとしては群を抜いていると思います。
太田 それは間違いないね。自分たちでそこの冷蔵庫に貯蔵しているぐらい。
宮﨑 シンシアは我々の軸です。これまで業界の皆さん方がご苦労されながら品種を謳いながら普及してきた時代がありました。
シンシアはフランスから導入した品種なので横文字だったので、いかに皆さん方に知ってもらうかと活動をしました。そのタイミングで、だんだんキタアカリが増えてきてとうやが出てきて、少しずつ品種というものが認識されるようになりました。
今は生食用(スーパーなどで販売)では品種が書いてありますが、当時は他社さんがやってなかったところに、いいも悪いもいいスタートを切ったのがシンシア。まあ、いろいろ大変だったんですけど。
太田 大変だったよね。
宮﨑 名前がいいから、おいしいから売れるかっていうとまた別問題。お菓子のようなパッケージにしていましたね。「フランスではジャガイモはメイン野菜の一つなので、脇役じゃなくてメインとして、ジャガイモを主食として料理してください」みたいなコーディネートの帯を作ったりして。
「月の女神」っていう別名をつけましたね。そうやって品種のイメージをつけるような活動をしてきたのもあって、思い入れはあります。でも、それよりも非常においしいので好きですね。
―ちなみにひじきさんこのシンシアを擬人化したことは?
ひじき 今回、冒頭に出したシンシアは家庭菜園の中で人の手に触れて「どうぞお食べになって」っていう感じの冒頭にしたんで、やっぱり女性的なしっとり系なイメージはつけると思うんですよね。その活発っていうよりは、おしとやかというよりは、ちょっとミステリアスな感じもあるような。
宮﨑 見た感じはね。色白で美しくて
太田 おいしくなるとしわしわですけどね。
一同 はっははははは
宮﨑 味が出ていいという意味です。ただ作りにくいのがなかなか玄人好みなんですよ。食べる分はいいんですけど、作るのは若干癖のある感じ。 見た目の美しさと別のもう一面を持っている。
ひじき 私、一年目にシンシアがうまくいかなかったのですが、多分それは日当たりが悪いとこでやっちゃったりとかもあったと思うんです。シンシアもう一回リベンジしたい。
なんかコツってありますかね?家庭菜園でもうまくシンシアを作るコツ。
宮﨑 シンシアは当時、わからないことがたくさんありましたが、暑さに弱いっていうのがわかりまして。植え付けのタイミングが涼しいことについては問題ないんですけども、植え付けが4月になっちゃったみたいなときに、気温が上がっちゃっうとシンシアはもうそこで暑さによって芽が出てこない、危機感を覚えて芋を作っちゃう、花が咲いちゃうとか。まあ、ちょっと「異常な性格」というか反応を示すんですよ。そういうことが我々の試験結果の中で初めてわかったのでお伝えできます。
当時、フランスから導入した品種を国内で普及させるためには、やっぱり時間っていうのは限られたものがあったので。モノは増やしていかないといけない、でも品種の評価をしないといけない。そうなるとどうしてもやっぱわからないことがたくさんあって。そういう意味では、本当に海外の品種はミステリアスです、色々な意味で。
ひじき 面白いですね。話を聞くとやっぱりキャラクターが変わってくる。どんどんどんバックグラウンドが分かると書きがいがありますね。
宮﨑 しかも栽培が難しくて、フランスではもうシンシアは作られていないので日本にしかないんです。
ひじき おお!ラ・フランス的!
宮﨑 でもやっぱり好きな人は好き。難しいところもあるんですが、作る人もシンシアを作ると爆発力が違うと。 冷涼だとかなりの収穫量が取れる。手元で皮を向くときに向きやすい形をしている。あと均等にできるんです。家庭用で使う規格がたくさん取れるっていうのは品種の特徴です。
―うまくいったらもうどハマりしちゃうんですね。
”固定観念持っちゃいけないんだな、何でも試してみるのは必要だな”

ー太田さんはお好きな品種はありますか。
太田 印象的なのはとうや。今生食用で、食味も良くて量も取れるので道の駅でよく出てるっていう話なのですが。 一度、沖永良部でとうやのフレンチフライを食べたんですよね。その時美味しかったんですよ、おかわりするぐらいに。自分の中で生食用だと思ってたのが意外とフライも合った。固定観念持っちゃいけないんだな、何でも試してみるのは必要だなと思ったので印象深いですね。
ひじき とうやはスーパーでも買いやすくなってきたので、好きっていう人いますね。
宮﨑 業界でもポテトサラダは白い色の品種じゃなきゃダメだけども、フレッシュ(生のイモ)については黄色でもいいよねっていう流れになってきたりと、流れが変わりつつありますね。
ポテトサラダでもフレッシュでもとうやは使われていますね。色味もいい、生育も早く、芽が出にくい。丸くて可愛らしいっていうところがいい特徴。二次成長したり、形がいびつになることがあんまりないんで。 ちょっとでかすぎるとか割れたりとかっていうのはあるんですけれど、万能な感じはありますよね。
ひじき とうやはJAきたみらいが「黄爵」でブランド化しているのもあって、気品のあるイメージです。前回のアンソロジーでは、男爵芋とメイクイーンの王国の次に収まるポジションとして、「黄爵」を書かせていただいています。もとは北海道で生まれたけれど、九州で品種改良のため一時期過ごされ過ごされた背景があったので、デジマといい関係になるっていうお話を書きます。とうやは男性でデジマは女性。
―とうやは男性なんですね。
宮﨑 ええ、やっぱり表皮もちょっと粗いですから。
ひじき 男らしさっていうのはあるかもしれません。名前もとうやって、ちょっとイケメンみたいな名前。
―品種の名前をつける時も見た目は関係してくるんですか。
宮﨑 国の古い品種、品種権の切れてるものはその地域で品種が育ってほしいという思いから名づけられることが多いですね。例えばニシユタカもしっかり西が豊かになるため。 最近ではさやかや、はるかなど結構柔らかい感じの名前もあります。
ひじき 公募で決めたりとか。
宮﨑 そうです。ただ、何もない中で名前だけ募ってもなかなかピンとこないんですよね。やっぱり生まれ育ったものの、その流れっていうものが今つけられようとしているわけなのでね。
”ホッカイコガネっていう名前から真面目なお相撲さんみたいなイメージ”

ひじき ホッカイコガネってあるじゃないですか、あれってどんな感じですか。
宮﨑 渋いですね。ご承知の通り、国内でフレンチフライ用の品種として育種があって現在に至っているんですが、シストセンチュウへの抵抗性がないんですよ。人気はあるんですけれども、生産側での環境っていうものは抵抗性品種を植えていこうという流れなので。もっと日の目を見ていい品種だと思んですけどれも、なかなか。
生産の話になっちゃうんですけど、非常に収穫が遅い品種なんですね。遅いと取れるんですけれど、その分、ただ、その後の作付けがあるのでなかなかね。
ひじき ホッカイコガネっていう名前から真面目なお相撲さんみたいなイメージがあったので、なんかそこにつながるストーリーがあるかなって。でも遅いっていうところが結構ポイントかなっていう思いました。お相撲さんですね。
―道の駅とか直売所とかに出す生産者さんの間で人気が高まっている品種は何かありますか。
宮﨑 一つは十勝こがねですね。 芽が出にくいですね。日持ちがしておいしい。
皆さん考えてらっしゃって。マルチを張って早くから遅くまでで取れる早生の品種なんですけども。日持ちするので、早くとっても長く棚に置けるんですよ。北海道以外の適地で特に重宝されています。
太田 北海道の生産者は、自分用に植えてるんです。美味しいから。
”いろんなキャラクターの人がいるように、やっぱり品種にはカラーがあるので、そのカラーはもうちょっと出ればいいんでしょうけどね”
―JPCさんは今お取り扱いとか、一般流通している品種ってだいたいどれくらいですか。
宮﨑 30品種ちょっとぐらいです。国の育種との連携の中に家庭菜園向けの扱いもしてます。農業の営利系のたくさん収穫量が取れて、市場の価値があるような品種も扱ってます。幅広くやらさせていただいているというのが現状です。
―どの品種の取り扱い割合が多いのでしょうか。
宮﨑 大半はもう皆さんご承知のように男爵芋、メークイン、きたあかり。これで大体4分の3を占めています。業界全体的にもそうですね。減ってはいますけども、この3品種が圧倒的ですね。あとはやっぱり色物の関係。インカめざめ、ノーザンルビー、新しいノーブルシャドー。
―農業者向けの構成ですと生産みたいな話が入ってくるので、収穫量だったり、その収穫時期の話だったりと関係してくると思うのですが、家庭菜園でも男爵、メークイン、きたあかりが多いことに驚きました。そもそもお店で売っていないのか、消費者の方が選ばれないのか。
宮﨑 両方あるのですが、多くの品種が店頭に並びきれていないことにあります。これも結局皆さん売れるものを当然お作りになる。
新しい品種が出てきて、産地もどういう作り出すればいいのかがわかってきた段階で、でも、いつ売れるかわからない。さらにお店に並ぶのはその何年後。その品種がいいねと思った時にそれが続いてるかっていう問題があります。出回る量は、どうしても生産がブレーキをかけちゃいますからね。
そこで日の目を見たのが、インカのめざめだと思います。物(量)は取れないけれども、圧倒的に味がいいと。
ひじき うんうんうんうん。
宮﨑 だからもっともっと増やしてほしいと要望があって、それが一定の面積まできたっていうのはあります。
―インカのめざめやカラフル系の品種だと違いがわかりやすいのですが、例えばシンシアみたいにすごい美味しいけれど、見た目でわかりにくいみたいな品種は…。
宮﨑 それはありますよ、あります、あります。
家庭菜園向けの中だと、消費者側からの要望があったら産地としても作ってみたいな流れになりうるのかなと勝手に思っています。
ご年配で家庭菜園を楽しむ方たちは、自分で作って自分で食べるものが目的なので、無難なもの選んじゃう。ただ関東だとホームセンターによりますが、20品種ぐらい常に置いてありますから。その時売っているものでチャレンジして、去年良かったものをまたやる人もいますしね。
農家で言えば、道の駅が今増えてるので、自分で値段を決めるじゃないですか?そうするとリクエストされたいわけですよね。 差別化のために違うものを作る場合もあります。
―ひじきさん、例えば特徴的ではないけれど、日の目が当たっていないけど素敵な品種みたいなものに、小説で光を当てるとしたらどうしますか。
ひじき スノーマーチで小説を書いたんですけれど。スノーマーチってまだ全然有名じゃないじゃないですか。でも私は結構いい品種だなと思ってて。
宮﨑 どういうところがいいと思いましたか。そこをむしろ知りたい。
ひじき 北海道の人に勧められて、ふるさと納税で取り寄せて食べてみたんです。本当に白くて滑らかでクリーム系にすごくよく合う。ボコボコしてないから皮もすごいむきやすいっていう調理のしやすさもある。病気に強いっていう面もあるじゃないですか。シストセンチュウとそうか病。
そのストーリーを含めて、私は結構いいなと思っています。しかもポテトチップスにも使われてるのをその時は知らなかったんですけれど、意外と使われてるっていうのを知って。まだ有名じゃないけれど、実は食べてみると美味しくて、ちゃんと作られてきた品種がいいなと思ってその時は書きました。
宮﨑 スノーマーチ今、少しずつ増えているんですよ。そうか病の問題が大きいのですが、そうか病の抵抗性品種ってすごい少ないので。
抵抗性と呼ばれるものが日の目を見て初めて、作るものもいい、買って食べて美味しいよねって連動するのかなって気はします。こういう品種の普及っていうのが本当はあるべき姿なのかなって気がしますけどね。
ひじき 作る方にも買う方にもいいこと。
宮﨑 もうちょっとね、いろんなキャラクターの人がいるように、やっぱり品種にはカラーがあるので、そのカラーはもうちょっと出ればいいんでしょうけどね。
”いい品種を一つ触って引退したいという思いが強くて。世に残るようなプロデュースをしたい。”

―最後に一言ずつお願いします。
宮﨑 常に思うのが、若い頃、アメリカに出張に行って勉強させてもらった時のことが印象的でした。アメリカではジャガイモの業界が成り立つのは、消費されてビジネスになるからで、競合他社ではあるけれど、業界の中できちんとビジネスになることが大前提と考えられていました。つまり、言いたいのはですね、日本も人口含めて消費が減っている中で、ジャガイモそのものの消費活動の部分をどう拡大するのかということを考える必要があると思います。
我々は小さい会社で限界があるので、ジャガイモあってのビジネスだよねっていうところの取り組みをしていきたいです。
さつまいもは元気がいいのでね。さつまいも以上の企画をしながら、新たな料理提案などでも需要の拡大をしていきたい。いろんな視点から話す機会があると嬉しいなっていうのが、個人の願いですね。
太田 今の仕事してて思うのは、キーワードの一つが「時間」かな。 法的な部分も含めて、一年に一作か二作しかでない中で今いろいろドイツの品種を入れて、動いてるんですけど。そういったものも含めて、商品化するまでにものすごい時間かかるんです。ここはダメだから今度見ようっていうのも、年単位でかかってくる。試験するのも非常に時間がかかるビジネスをしてるなっていうのは率直な感想です。
引退するまであと何十年かわかんないですけれど、いい品種を一つ触って引退したいという思いが強くて。世に残るようなプロデュースをしたい。男爵芋とかメークインとかって100年以上残ってるわけじゃないですか。そういうのに携わって引退したいなっていうのは思います。
自分が持ってきたって言えれば一番いいんでしょうけれど、自分も頑張ってこれに携わったんだって言えるもんがあると納得してやめられますね。
ひじき 私はこの同人誌を作る時、15人に声かけました。特にジャガイモに詳しくないし、普段はジャガイモの話を書いていないんですが、書いてと言ったらちゃんとジャガイモに絡めて書いてくれるくらいには、身近な食べ物なんだと思いました。
ジャガイモも面白いよっていうのを伝えたいなっていうところがあります。品種もいろいろある、食べ方もいろいろある、ストーリーがあって、今ここにジャガイモがあるんだよっていうのをやっぱりみんなに知ってもらって、もっと楽しんでもらえたらいいな。なので、こういう本を作っています。
今回ご意見聞けたのでおもしろかったです。ありがとうござました。
株式会社ジェーピーシー プロフィール
キリンビール株式会社のアグリバイオ事業から受け継いだマイクロチューバー技術を核とする馬鈴薯事業のDNAを基盤とし、食の安全と美味しさの追求を通じて、日本の農業と豊かな食生活への貢献を使命としている。同社の事業の柱は、国内育種による新品種開発と海外からの優良品種導入にあり、病気に強く、加工適性が高く、収量性に優れた馬鈴薯品種の普及に注力。
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雲形ひじき プロフィール
芋研ゼミゼミ長、フィナンシェヤクザ、おばけキャッチ魔王
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